Parasite Inc. 「Time Tears Down」レビュー

YouTubeにフルアルバムがアップされているので、聴いてみて欲しい。

Time Tears Down

(2013) – Parasite Inc.

点数つけるなら: 88/100

曲目リスト(★は特にオススメ)

  1. Fire The Machines
  2. Back For War
  3. Time Tears Down
  4. Chaos Inside
  5. Function Or Perish
  6. Armageddon In 16 To 9
  7. The Pulse Of The Dead
  8. The Scapegoat
  9. In The Dark
  10. Unmeant Outcasts
  11. Hatefilled
  12. The End Of Illusions
  13. Deadlife (ボーナストラック)

音楽性

一口で言えば、疾走するドラマチックなメロデス。ただし、非常に”ドイツらしい”硬くまっすぐな音である。

チャラさやナヨさは全くなく、にじみ出るのは社会的なものを含めた怒り。美しさと激しさが両立しながらも、真っ向勝負、正統派な雰囲気が漂う。

編成は ギターボーカル・ギター・ベース・ドラムの四人。味付け程度にシンセが被せられている。

聴きどころ

一つ一つのメロディ・リフの質が高く、安定している。これといって捨て曲はなくアルバム全体のクオリティは高い。

このバンドの主役はドラムだろう。手数もパワーもバリエーションも素晴らしく、バンドの曲をグイグイ引っ張っている。一回聴いた後は是非ドラムを追ってまた聴いてみて欲しい。

また、このバンドの曲には熱さと冷たさが同居している。例えるとすれば工場だ。タイトすぎるくらいビシバシとしたドラムと、その隣で鳴らされる、ギラギラ、ザラザラしたギターの音色。それらは灼熱の溶鉱炉と、冷たい機械を同時に想起させる。

ジャケットには、たくさんの黒い歯車と大きな黄色の時計が描かれているが、これはカチッとした音楽性をよく表していると思う。

お気に入りの曲

Time Tears Down

和訳すると「時がすべてを崩す」。この曲名と曲がとてもマッチしている。後半から、ギターはだんだん揺らいだ弾き方になり、シンセも鳴らして泣きまくりの音色になっていく。美しいし、崩壊感がとてもよく表現されていると思う。

Armageddon In 16 To 9

海の向こうからアイツがやって来る…その警報音のような鋭いギターリフ。ドラムとシンセを効果的に使った、緊張感のあるイントロで曲が始まる。メロディの起伏にメリハリをつけつつ、クサい展開で疾走していく。

まとめ

Parasite Inc.は純粋な楽曲の質で正面勝負を仕掛けている!新世代の正統派メロデスの、記念すべき1stアルバム。

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以上!2nd出たら来日希望!