気弱な青年になって剣で姫を守りたい

とある王国の小さな村・イオ。

そこに住む青年・リュウは、幼い頃親に捨てられた境遇で、少し気弱な性格。命の恩人の家業を手伝いながら、騎士となる日を夢見て鍛錬をつんでいた。彼が騎士を志すきっかけは、今から十年前のこと。

王族が、当時は有能な騎士を多く輩出していたイオ村に視察に来た。その王族一行の中には、少女にして次の女王、と囁かれていた姫がいた。

その日リュウは、いつものようにいじめっ子につつかれていた。そこを通りかかった姫が、いじめっ子を叱り飛ばしてくださったのだ。リュウは姫の強さ、優しさに衝撃を受け、彼女のように強くなるべく騎士の道を志すのであった。

あれから十年、リュウは十八歳。だいぶ剣の腕も磨かれているはずだが、なにせ小さな村で先生もいないし、優秀な先輩たちは皆城の警備に引き抜かれている。もういじめられることなどは無いが…そんなある日、イオ村に知らせが入る。隣国の出身と思われる盗賊団が、王国の城へ向かっているという。城周辺にいる騎士たちだけでは守りきれるか…リュウは、イオ村から単身城へ赴く。

リュウが城に着いた頃には、すでに盗賊団が侵入し、戦いが繰り広げられていた。ぶっつけ本番の実戦。だが、この城の奥には、あの憧れの姫が捕らわれているかもしれない…自分の人生を変えた人の安否を思うと、進まぬわけにはいかない。城の最深部に近づく途中、盗賊に捕らわれそうになっている姫の姿が!

いじめられた経験ですばしっこさはあった。リュウは小柄だ。毎日鍛錬を積んでいた。姫を最深の部屋へ逃げさせ、時間を稼ぐ。昔、城の騎士からこっそり聞いた、城の最深部には抜け道があり、山の方…イオ村方面へ繋がっている。ここさえ守れば姫は大丈夫。

更なる敵が向かってきた。姫はもう逃げただろう、と思ったその時振り向くと、刀を持って立っていた…「姫!逃げてください!!」「貴女だけは絶対に逃げなきゃだめだ!!」

「貴方は…」「イオの、、リュ…」

数日後…あの後来てくれた応援の騎士たちの活躍もあり、なんとか村へ生還したリュウ。姫は無事だと、城から村に知らせが届いた。どうやら、リュウと入れ替わりになってしまったらしい。

気弱な性格のおかげで、盗賊団から王国を守った手柄は応援の騎士たちのものにしてしまった。また、以前のようにのんびりと暮らすことになるのだろう。

さらに数日後、リュウのもとに一通の手紙が届く。感謝の手紙だ。差出人は…姫だった。イオ村に、リュなんとか、という者は一人しかいなかった。なんてことだ!!!姫とペンパルになってしまった…!!

それから、ナイショの手紙を通じて仲良くなった姫とリュウ。姫は、リュウに剣を教えてほしいとか。国王の目が…そんなこと僕にできるの??

おわり

バイト中に考えました

そんで、最後にはプロポーズ(結婚じゃなくて、護衛として傍にいる系)きめたい(願望)