かなり時間が経ったが、やっぱりあれは最悪だった!!
ライブ中に、他バンドのメンバーが乱入して一緒に演奏する演出。私はこれが大嫌いだ!!!
乱入がなければ「100%最高だった」で終わったはずのDarkest HourとNightrageの思い出に、1-2割くらい「最悪だった」が入ってしまっている。あの素晴らしいライブのことを思い出すたびに、毎回「いらない記憶」が金魚のフンのようについてくる。そのバンド100%の生演奏を聴きにきたのに、異物混入で台無しなのである。
完全に演奏が終わった後にステージ上で仲良しアピールをしたり、カヴァー曲で乱入する分には、べつにいい。私はそれで特に喜ばないが、そんなに嫌でもない。ただ、オリジナル曲への乱入はまったく許容できない。
頻繁にライブが見れる国内バンドならまだマシだが、とても貴重な来日機会・演奏機会をあのように外部から変形されるのは最悪だ。こうなれば、乱入してきたバンドが出るライブやフェスには今後行きたくなくなる。「台無しにされるリスク」が高いからである。
乱入ではなく、作曲した本人たちがライブ用のアレンジをするのは全く嫌ではない。つまりこれは「予定外のこと」に対する嫌悪ではなく、「“外部からの” 作品変形」に対する反発である。まぁこれとは別に、メンバー交代後に技術が前任者に追いつかないのを誤魔化すアレンジはダサいと思うが…。
私は、曲をつくったメンバー本人らがその曲を演奏する行為、そして演奏される曲に対して、非常に強い敬意を抱いている。よい芸術作品とは、真理であり、神に通じている。オリジナル曲の本人演奏は真剣に耳や心を傾けるもので、カヴァー曲は楽しむものだと思っている。
つまり「オリジナル曲の純度を毀損するような乱入」は、私の目には芸術的冒涜として映り、作品への敬意が欠けているように感じるわけである。
逆に、乱入に対して「最高!」と言って盛り上がる人も多くいるようだ。これは芸術に対する捉え方・価値観の違いであろう。
彼らは、音楽を「楽しむもの・一体感を感じるもの」として捉えていて、ライブならではの即興によって場が熱くなることを肯定している。言い換えれば「祭り」を盛り上げる演出は大歓迎なのだと思う。
価値観が違うだけなら放っておけばいいのだが、実際問題として、こちら側には「乱入された時の最悪感」があるが、あちら側に「乱入されなかった時の最悪感」はないわけである。
まぁ乱入するにしても、ステージ上での態度がとても丁寧だったら、少しだけマシにはなりそうだ。とはいえ、そもそも丁寧な態度の人なら「ゲストとして予定通り登場」はしても「乱入」はしないだろうが…。
大切なことなので最後にもう一度書きたい。来日公演のオリジナル曲に乱入するな!!!!!