16personalities の自己診断ではたくさんの質問に答えていくが、その中には「どう答えるのが設問意図として正しいのか?」を適切に判断しないと、誤診断につながる質問がいくつもある。
体感上、16タイプの質問は実際よりも「N型」と「F型」に振れやすいと思っているのだが、特にT/F軸に関しては読み方によって回答が真逆になる質問があり、これが誤診断をさらに誘発していると考えられる。
16タイプの設問意図を私が知っているはずもないのだが、「この質問は特に誤診につながる」と感じるものをいくつか紹介する。
人生経験によって「逆」の回答になる


これら2つは、まだ若い人が診断するならいいのだが、30代・40代以降となると回答が「逆」になる可能性が出てくる質問だ。
というのも、社会に出て「思いやりや協調の重要さ」を学習したT型(私のこと)は以下のように感じる。
- 周囲の感情を大切にすることは、かなり合理的な行動だ
- 感情も議論の俎上に載せるべき事実である
- 当事者の感情を考慮に入れなければ、持続性がなく非効率的である
逆に、社会に出て「感情ではなく論理的に考えることの大切さ」を学んだF型は、以下のように感じるだろう。
- 論理的に正しいことを実行するのは、長い目で見てみんなのためにもなる
- 事実を元に冷静に考えなければ、感情的な敵対が発生してしまう
- 当事者の感情にばかり耳を傾けることは、サイレント・マジョリティの支持を得られないことにつながり、結果的に当事者のためにならない
とはいえ、この質問はきっと「事実や論理重視ならT型、感情重視ならF型」にポイントを振り分けるよう意図されている。だから私はその意図、すなわち「前提として敷かれている価値観」を読み取って点をつける。しかし同様の状況で、逆の位置に点をつける人もいるに違いない。
「前提として敷かれている価値観」とは、先ほど書いた心の声の各後半(太字部分)であり、「何のために」に相当するものだ。ようするにT型は合理性のために感情を重視し、F型は感情のために合理性を重視する。
相手による系


前者について、相手を信頼しており大切であればあるほど、「思いやりを持ちながらも、いかに完全に正直であるか」に葛藤するのは、私だけではないはずだ。どうでもいい奴や仕事上しか付き合いがない人間は、適当に思いやって素性は明かさないのが安牌である。しかし、真の思いやりを持ちたいと思える重要な相手に対しては、妥協なく両方を追求したい。だからこれの完全回答は「相手による」なのだが、人数で考えると「(どうでもいい相手と波風を立てないため)思いやりを持つ(フリをする)」になるという、かなり変な回答になってしまう。
後者も似た問題で、重要な相手であればあるほど長期的な問題解決が大切になってくるから、表面的な「いたわり」にかまけて自分の主張を蔑ろにしてはいけない、一時の「戦いの痛み」から逃げずに擦りあわせをすべきだ、と感じる。どうでもいい相手だったら「いたわり」風のムーブをしておけばいい。これは私の「前提に敷かれている価値観」がかなりT型的であり、真剣に問題解決することは愛情表現のひとつと捉えているから、このようになるのだ。
事実と感情は二律背反ではない


次はこちら。これらの質問にどう答えればいいかわからない人が一定数いると思われる。
前者は、私の場合「論理的な推論を長い時間蓄積することで出来た直観を最も信頼する」である。おそらく「感情的な直感」と「人生経験によってできた直観」は別物なので、ここでも設問意図を読み取って「そう思わない」寄りに回答するが、どうも居心地が悪い。私はいちいち「論理的な推論」などしないのだから。これは私が心理機能でいうNiユーザーだからだろう。設問は「Ti or Fi」と聞いているのだが、「Ni」も関係があるように見えてしまうのだ。
後者は「事実に基づく“こうすべき思考”」と「その場の感情」のどちらを「(真の)心」と見なすべきかで悩む。「その場のノリで重要なことを決める」は私の価値観上ありえず、「納得したい“気持ち”」が強いのだ。これはTiとFiを融合して考えているような状態で、「どちらともいえる」が正しい回答となるが、そんな選択肢はない。
片方を入れ替えたい


前者については、単純で斬新なアイデアが一番素晴らしいに決まっているから困る。しかしおそらくこれは「斬新」を肝としたS/N振り分けの質問だと読んで、「複雑で斬新」側にマルをつけながら「いや複雑なのは美しくないよ」と思っている。この「複雑で斬新」とは絵のタッチの細かさやプログラムの実装難度ではなく(こういう表面的な捉え方はS型的だから選択の意味がなくなるので)、「その手があったか!と感じるエレガントな発明」のことだと思うが、もし設問意図がそうでないなら最早16Typeについては何も信じられない。
後者もS/Nの振り分けだと思うが、クリエイティブな作品の解釈を自分ですることが好きでも、他人と議論することには興味がない人(私のこと)は結構いると思われる。この質問にはS/N軸だけでなく、他のE/I軸・T/F軸・J/P軸も全部絡んでいるように見えて、判断が非常に難しい。
そういうわけで、完全なる主観ではあるけれども、16タイプの誤診断が頻発するのにはこんなトラップも関係しているに違いない、という話であった。
