『黒潮』第7話「海に届く光」

「いっただきまーす」 遂にこの時が来た。正直、緊張する。 「悪いなートラウト、ご馳走になりまくっちゃって~!」 「くつろげ」 「もちろんよ!」 「せっかくだし、メタルかけない?」 「おっ、いいねー!なんかこれで今日の嫌な…

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『黒潮』第5話「再会」

「きたきた」 翌朝。僕とマグロは、中央駅でトビーと合流した。 「さっそく行きましょ」 「おう!」 S区といえば大都会だ。トビーの引っ越すビルはそのド真ん中に構えているらしい。 「こっちこっち」 朝に出発して、電車を何本も…

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『黒潮』第2話「山と谷」

「やーっと着いたわ」 「おじゃまします」 時計はてっぺんを回っていた。 最後までライブを楽しんだ僕たちは、そのあと他の人たちと音楽の話で盛り上がってから、歩いて帰ってきたのだ。 「トイレとシャワーここな!」 そう言いなが…

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『黒潮』第1話「下戸の金髪」

街まで出てきた僕は、やっぱり途方に暮れていた。 「このCD」の主が生きているかどうかも分からない。 それでも、探さなければいけなかった。いや、僕は探したい。 まず思い付いた方法は、とりあえず聞かせてみることだ。 しかし、…

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『黒潮』第0話「謎のCD」

最後に残った棚。こいつを片付ければ、何だかすっきりするかもしれない。 「いてっ」 足に落ちてきたのは、薄くて四角い透明なケース。中に、円盤がはめられている。 「なんだかなあ…」 拾ってみるが、何も書かれていない。まっしろ…

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創作小説始めます

唐突な試みですが、このブログで小説書きます。 予定では、10話程度の短~中編。不定期に更新します。 主人公の見つけた謎のCDを巡って、登場人物たちそれぞれの物語を繋げていきたいと思います。 小説執筆初心者が100%趣味で…

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